何を見積もるか
オーディオ遅延計算機で分かること
オーディオ遅延計算機は、デジタルバッファを時間に変換します。バッファは、コンピューターが集めたり処理したりするサンプルのまとまりです。同じサンプルレートなら、バッファが大きいほど経路を通過する時間は長くなります。その代わり、システムが処理する時間に余裕ができ、音切れを抑えやすくなることがあります。
これは計画用の見積もりであり、すべての機器が同じ値を報告することを保証するものではありません。ドライバー、変換器、Bluetoothコーデック、プラグイン、ディスプレイ、ブラウザーのスケジューリングなどは、基本的なバッファ設定に含まれない遅延を加えることがあります。結果を出発点として、オーディオ遅延テストやループバック測定で実際の経路を確認してください。
1バッファ再生やモニタリングの一方向の目安として、1つのオーディオブロックの時間を確認できます。
2バッファ入力から出力までの往復遅延を考える最初の目安です。変換器やドライバーの余分な遅延は別に加わります。
追加遅延プラグイン、コーデック、キャプチャー機器など、バッファ計算の外にある既知の遅延に使います。
計算式
オーディオ遅延の計算式:バッファとサンプルレート
基本式は、バッファのサンプル数 ÷ サンプルレート × 1000 = 1バッファのミリ秒です。この値に経路のバッファ回数を掛け、分かっている追加遅延を足します。たとえば48,000 Hzで256サンプルなら、1回で約5.33 ms、2回で約10.67 msです。これは追加処理を含まない値です。
この計算機では計算の流れを表示するため、結果を確認できます。インターフェースやDAWの往復遅延がもっと大きい場合は、入出力バッファ、変換器、ドライバーの安全マージン、USBやネットワーク転送、プラグイン補正などが原因かもしれません。
| バッファ | 44.1 kHz・1回 | 48 kHz・1回 | 48 kHz・2回 |
| 64サンプル | 1.45 ms | 1.33 ms | 2.67 ms |
| 128サンプル | 2.90 ms | 2.67 ms | 5.33 ms |
| 256サンプル | 5.80 ms | 5.33 ms | 10.67 ms |
| 512サンプル | 11.61 ms | 10.67 ms | 21.33 ms |
数値の読み方
一方向の遅延と往復遅延の違い
一方向の遅延は、再生元から出力へ信号が進むときの遅れです。大きなバッファで再生やソフトウェアモニタリングの反応が遅く感じられる理由を理解するのに役立ちます。往復遅延は、入力、処理、出力を通る遅れで、マイク、ギター、ボーカル、オーディオインターフェースのモニタリングではこちらが重要です。
この数値を機器の良し悪しの絶対的な点数として扱わないでください。安定した25 msは通話には十分でも、ライブボーカルやリズム演奏では気になることがあります。バッファを下げると理論上の遅延は減りますが、CPU負荷、クリック、音切れ、不安定さが増える場合があります。
録音往復を選び、マイク遅延テストとインターフェースのソフトで実際の値を確認します。
ヘッドホンヘッドホン遅延テストで有線と無線を比べます。Bluetoothコーデックの遅延はバッファだけでは表せません。
映像同期テレビ、キャプチャーボード、サウンドバーでは、見積もりを出発点にしてオーディオ同期テストで実際のずれを確認します。
使い方
音声の遅れを直すときの結果の使い方
まず現在のバッファ、サンプルレート、出力機器、接続方式、計算結果を記録します。変更は一度に1つだけにします。512サンプルから256サンプルへ下げると、各バッファの理論上の時間は半分になりますが、無線コーデック、プラグイン、ディスプレイ、キャプチャー機器があれば実際の遅れは残ることがあります。
次に、同じ条件で再現性のある確認を行います。変更前後でブラウザー、機器、音量、コンテンツをそろえてください。音声遅延のテスト方法では固定遅延とドリフトを切り分け、オーディオインターフェースの遅延ガイドではドライバー、バッファ、ダイレクトモニタリング、プラグインを説明しています。
1つずつ変更バッファサイズを比較するときは、サンプルレートと出力機器を固定します。
安定性を確認クリックや音切れが起きるなら、理論上の数値が小さくても良い設定とは限りません。
実際の経路を再測定計算後、とくにライブモニタリングではブラウザーの実測やループバック測定を行います。
精度とプライバシー
計算機の限界とローカル処理
この計算機はドライバーやハードウェアを検査せず、実験室レベルの精度をうたいません。ブラウザー内で透明な計算式を実行します。計算値はページ内で処理され、計算のためにアップロードされません。マイクテストを別に使う場合、その許可はマイクテストにだけ関係します。
スタジオ用途で確かな測定が必要な場合は、専用のループバック測定やインターフェースが報告する値を使ってください。一般的なトラブルシューティングでは、設定を変える前にどれほど差が出るかを判断する基準として、この見積もりが役立ちます。
実測ではない変換器、ドライバー、転送、コーデック、ディスプレイ、プラグインの遅延は計算の外にある場合があります。
基準値を残す設定を書き留め、意味のある変更ごとに同じテストを繰り返します。
安定性を優先音切れが起きる小さな設定より、少し遅くても安定した経路の方が実用的な場合があります。
次に実測する
推定値をオーディオ遅延テストで確認する
よくある質問
オーディオ遅延計算機のよくある質問
オーディオ遅延の計算式は?
1バッファの場合、サンプル数をサンプルレートで割り、1000を掛けます。経路のバッファ回数を掛け、分かっている追加遅延を足すと簡単な見積もりになります。
48 kHzで256サンプルは何ミリ秒?
48 kHzの256サンプルは1バッファで約5.33 msです。2バッファの単純な往復見積もりは、変換器、ドライバー、プラグイン、コーデック、機器の遅延を含める前で約10.67 msです。
この計算機でインターフェースの実際の遅延を測れますか?
いいえ。入力値から理論上の見積もりを計算します。機器全体の経路を確認するには、ループバック測定やマイクテストを使ってください。
1バッファと2バッファのどちらを使えばよいですか?
一方向の再生や1ブロックの時間を知りたいときは1回を使います。入力から出力までの往復遅延の出発点には2回を使い、最後は実際の機器で確認します。
実測した遅延が計算結果より大きいのはなぜですか?
実際の経路には、変換器、ドライバーの安全バッファ、転送、プラグイン、Bluetoothコーデック、ディスプレイ、ブラウザーのスケジューリングなどが含まれ、基本式に入らない遅延が加わるためです。